「苦手」に名前がつくと、人は優しくなる。

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彼は時間を守るのが苦手だった。

いつも遅刻をしてくるし、いつも約束の時間までに仕事が終わらない。

仕事量を減らしてもなお、一つのことにかけられる時間配分がわからなくなってしまう。

周りのバイトたちは彼を責めたし、彼と一緒のシフトの時はわかりやすくため息をついた。

イライラをぶつけている人もいたし、「邪魔」とのけものにしている人もいた。

ある日彼に「ADHD」という診断が降りた。発達障害の一種だ。

診断が降りてからは周りの対応が変わった。

周りの人が優しくなって、一緒に仕事をしてくれる人もいたし、時間配分ができるよう声をかけてくれる人もいた。

ただその優しさの裏に「障害者だから、かわいそうだから」という考えが見え隠れしていた。教えてもできないことを「まぁ、障害だから仕方ないか」とおさめたり

「いいよ、やらなくて。大丈夫。」と仕事自体を頼まないようになっていた。

これは僕が昔バイトしていた先であった出来事。

みんな、彼がただ「できない」だった頃はあんなに虐めていたのに、障害だと名前がつくと途端に優しくなる。彼は何も変わっていないのに。ただ苦手に名前がついただけなのに。

世の中がもっと優しくなればいい。人の命に関わる仕事じゃなければ、ある程度の失敗はみんなで補う方が、未来の自分にプラスになる。

自分だって、いつか間違えるし失敗するんだから。

優しい世界に、なったらいいな。

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